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日本 • ヘルプ & サポート

日本の悲嘆サポート:最初の数日、危機の時、眠れない夜、罪悪感、葬儀後の波、職場の圧力、飲酒、孤立— “現実に使える”助け方と相談先

最終見直し: 22 Feb 2026

信頼の前提(冷たくせず、でも確かな軸)

このガイドは、危機対応のベストプラクティス、心理的応急処置(psychological first aid)、 トラウマに配慮した支援(trauma-informed care)、自律神経の調整(nervous system regulation)の考え方を参考に構成しています。 医療・救急・専門治療の代替ではありません。

赤信号:当てはまるなら“危機 or 医療”へ(早いほうがラクになります)

  • 自分を傷つけそう/具体的な計画や衝動がある
  • 眠れない日が 3日以上続き、混乱やパニックが悪化
  • 現実感がなくなる/ぼーっとして危険(解離が強い)
  • 飲酒量が増えて止まらない、飲まないと眠れない
  • 事故・急変・暴力などの映像が頭から離れない(フラッシュバック)

今すぐ危険なら 緊急へ。迷う時は 相談先一覧 で“つながる確率が高いドア”へ切り替えてください。

10秒だけ

息をゆっくり吸って、吐くほうを長めに。肩を一度ゆるめてください。今は“保つ”だけで十分です。

実務(手続き・事務)に集中したい方は ご逝去後の手続き を参照してください。

緊急:今すぐ安全が必要な時(日本)

危険があるなら、まず安全(あなたの命が最優先)

自傷の危険、制御できない衝動、強い混乱、暴力の恐れがあるなら、ためらわず緊急連絡先を使ってください。

  • 救急: 119
  • 警察: 110(緊急でない相談は #9110

短い言い方(そのまま読んでOK):「身内を亡くして、 いま自分が危ないです。ひとりでいられません。すぐ助けが必要です。」

“これくらいで呼んでいいの?”と迷う時ほど、危険が近いことがあります。自分の安全を優先していいです。

緊急連絡先

救急車 — 119

命の危険がある、意識がない、呼吸が苦しい、激しい胸痛、出血、事故、急な錯乱、自傷が差し迫っている等の緊急時。

電話: 119

警察 — 110

暴力・脅迫・ストーカー等の危険、行方不明、事件性がある状況、今すぐ安全確保が必要な時。

電話: 110

警察相談 — #9110

緊急ではないが不安が強い時、危険が近づいている時の相談(地域の警察相談窓口につながります)。

電話: #9110

最初の数日:ショックを生き延びる(最小限の設計)

直後は、思考より先に体が崩れます。ここでは「正しい回復」ではなく、倒れないための最低ラインを作ります。

72時間のルール:やることは“少なさ”が正解

  • 水分 + 一口(お茶、スープ、ゼリー、パン、果物でOK)
  • 横になる(眠れなくても“横になる”だけで回復が進みます)
  • “窓口”を1人決める(電話・来客・連絡の受け皿)
  • 1日3つだけ(それ以上は翌日に回す)
  • 大きな決断は延期(引越し、退職、関係の断絶など)

『ちゃんとしなきゃ』が強い人へ(日本でよく起きる)

礼儀・手順・周囲の目を守ろうとすると、体が限界を超えることがあります。作法の正解より、あなたの体調が優先です。

使える一言:「すみません、体調が追いつかず、今日は短時間だけにします。」

“何をすればいいか分からない”時の1分メモ

  • 今の私は:ショック/混乱/不眠/涙/麻痺(ひとつ丸をつける)
  • 今日の最低ライン:水・一口・横になる
  • 連絡する人:1人だけ(窓口役)
  • 危険なら:119/110、または危機相談へ切替

眠れない夜 / パニック:今夜の“手順”(10分)

夜は悲嘆が増幅しやすいです。ここでは「気持ちの説得」ではなく、神経系を落とす手順を使います。 今すぐ危険なら 緊急へ

10分の手順(順番どおりでOK)

  1. 息:4秒吸って、6秒吐く(10回)
  2. 冷たさ:冷たい水で手/顔を洗う、冷たい物を握る(30秒)
  3. 接地:足裏を感じる。床を押す(10回)
  4. 言葉:「これは波。必ず下がる」(声に出す)
  5. ひとりにしない:「10分だけ一緒にいて」と連絡

言葉が出ない時の一文(コピペ)

「身内を亡くしてから眠れず、今夜つらいです。ひとりが危ない気がします。10分だけ一緒にいてほしいです。」

“切り替え”が正解:電話が無理ならチャット/SNSへ

電話が怖い・声が出ない時は、SNS/チャットが助けになることがあります。相談先一覧 の「SNS相談」を使ってください。

「消えたい」「存在したくない」気持ちが出る時

こうした思考は、痛みと疲労が限界に近い時に出ることがあります。多くの場合、 “死にたい”という確定的な意思というより、終わらない苦しさを止めたいというサインです。強さは下げられます。

その瞬間にやる3つ(短く)

  1. ひとりにならない:誰かに連絡(短文でOK)
  2. 10分だけ:夜の手順(呼吸→冷たさ→接地→言葉)
  3. 危険なら緊急:119/110。躊躇しない

リスクが上がるサイン(見逃さない)

具体的な計画、手段に近い、衝動が強い、飲酒とセット、眠れない日が続く——この組み合わせは危険度が上がります。 すぐに 緊急 または 危機相談 へ。

悲嘆は体に出る:症状(よくある)と受診の目安

悲嘆は強いストレス反応なので、体に症状が出ることがあります(自律神経の過活動)。 ただし“危険なサイン”は見逃さないでください。

よくある(怖いけど珍しくない)

  • 動悸、息苦しさ、胸の圧迫感(波で出る)
  • 胃の痛み、吐き気、食欲低下、下痢/便秘
  • めまい、ふらつき、頭痛、肩こり
  • 眠れない、途中で起きる、悪夢
  • 強い疲労、体が重い

迷ったら受診・救急:危険サイン

  • 強い胸痛が続く、呼吸困難が強い、意識が遠のく
  • 急な麻痺・ろれつ不良・片側の脱力など神経症状
  • 高熱、激しい痛み、急な錯乱
  • 不眠が続き混乱が増す/自傷衝動が増す

今すぐ危険なら 119。迷う時は医療につなげてください。

罪悪感:「もしも…」が止まらない(溺れないために)

罪悪感は“判決”ではなく、“コントロールを取り戻したい脳の反応”として出ることがあります。 罪悪感が強いほど、愛情が深かった可能性もあります。

溺れないための3フレーズ(短い)

  • 「これは罪悪感の波。判決じゃない。」
  • 「当時の私が知っていたこと・できたことの範囲で、私はやった。」
  • 「痛みは、つながりの証。」

危険な自己攻撃になっている時

「自分が罰を受けるべき」「消えるべき」などに変化しているなら、危機相談や医療につながる価値があります。 これは意志の問題ではなく、強い反応です。

葬儀後:支援が減り、悲しみの波が来る時期

葬儀や手続きが一段落すると、周囲は日常へ戻ります。そこで初めて静けさが来て、 悲しみが強くなる人が少なくありません。ここでは「4週間の簡易計画」で底割れを防ぎます。

4週間の簡易計画(これだけでOK)

  • 週1回、同じ人と連絡する日を固定(例:水曜の夜10分)
  • 2週間は“義務”を減らす(誘い・飲み会・追加の役割を減らす)
  • 毎日:水分・一口・数分の休息(できたら勝ち)
  • 夜が危ない人は「夜の手順」をメモ固定+連絡先を上に

『元気そう』と言われる時(あるある)

外側が整って見えても、内側は崩れていることがあります。 使える言い方:「少し落ち着いて見えるかもしれないけど、内側はまだ波が強いです。」

職場復帰のプレッシャー(日本で起きやすい)

『早く戻らなきゃ』で無理すると、長引く消耗になりやすい

焦りは自然です。でも回復を無視すると、睡眠崩壊・パニック・抑うつが長引くことがあります。 仕事より先に、体の土台(睡眠・食事・安全)を守ってください。

使えるフレーズ(例):「医師からは〇週間の休養が必要と言われています」「段階的に戻りたいです」

制度の入口(迷うなら“まず相談”)

休職や傷病手当などは、勤務先・健保組合・産業医・主治医の判断で道が開くことがあります。 まずは「こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)」で自治体の相談先へつなぐのも有効です。

飲酒でしのいでいる方へ(よくあるが、危険)

飲酒は短期の麻痺。でも睡眠と不安を悪化させる“反動”が起きやすい

お酒は一瞬ラクに感じても、睡眠を浅くし、翌日の不安・悲嘆を強めることがあります。 飲酒と希死念慮が重なるとリスクが上がります。

早めに相談したほうがいいサイン

  • 量や頻度が増えている
  • 飲まないと眠れない/考えが止まらない
  • 飲んだ後に自傷衝動が強くなる

これは“意思の弱さ”ではなく、危機のパターンです。危機相談 や医療につながってください。

子ども・若者の悲嘆:伝え方、よくある反応、助けが必要なサイン

子どもは“波”で悲しみます。泣いた後に遊ぶ、同じ質問を繰り返す、急に甘える—それは処理の仕方です。 大人の静かな真実が、子どもの安全になります。

伝え方(年齢に合わせて、短く、嘘を混ぜない)

言い方の例:

「とても悲しい知らせがあります。◯◯は亡くなりました。体がもう動かなくなって、戻ってくることはありません。 私たちはとても寂しいけれど、あなたは守られます。質問があったらいつでも聞いていいよ。」

「寝ちゃった」「遠くへ行った」は、睡眠や別れへの恐怖につながることがあるので避けたほうが安全です。

助けが必要なサイン(早めに動いてOK)

  • 強い不眠・悪夢が続き、学校生活が崩れる
  • 自傷、希死念慮、危険行動、急な飲酒/薬物
  • 恐怖や不安が強く、日常が戻らない

子ども向け相談は 子どもの人権110番 も入口になります。

支える側:言葉・NG・危険サイン(家族/友人/職場)

言葉(短く、修理しない)

  • 「説明はいらない。ここにいるよ」
  • 「今日は“会社の話”なしでいい?」(負担を減らす提案)
  • 「何が5%ラクになる?」(小さく、具体に)
  • 「一つだけ手伝う:食事/送迎/連絡/役所」

NG(善意でも刺さりやすい)

  • 「時間が解決する」「早く元気に」
  • 「少しは前向きに」「泣かないで」
  • 比較(「私も同じ」「もっと大変な人も」)
  • 求められていない宗教的・因果の説明

危険サイン:この場合は“ひとりにしない + 相談へ”

  • 「消えたい」「終わりにしたい」が増える
  • 不眠が続き、混乱・衝動・飲酒がセットになる
  • 具体的な計画や手段への接近

危険があるなら 緊急。それ以外でも 危機相談 を一緒に使うのが効果的です。

日本の弔事文化:負担を増やさないために

喪中・弔事の慣習(“正解探し”で壊れないために)

  • 慣習は地域・宗派・家で大きく差があります(迷ったら葬儀社/親族に確認)
  • あなたの体調が最優先。短時間・簡略化でも“十分”です
  • 弔問は15分で切り上げても失礼ではありません(境界線は回復の一部)
  • 香典・作法の不安が強い時は“確認役”を1人に集約すると消耗が減ります

葬儀後に来る“静けさの波”

  • 葬儀の緊張が解けた後に、悲しみ・孤独・不眠が強まることがあります
  • 周囲が日常に戻るほど、あなたは置き去りに感じやすい
  • 支援が減る時期こそ、予定した連絡(週1固定)が効きます

『迷惑をかけたくない』が強い人へ

  • “迷惑をかけない”は美徳ですが、悲嘆の時は孤立のスイッチにもなります
  • 短文で十分:「今日は話せないけど、そばにいてほしい」
  • 助けは“借り”ではなく、回復のための資源です

地域によって窓口も慣習も変わります

こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)から、お住まいの地域の精神保健福祉センター等につながります。 つながりにくい場合は、自治体の公式サイトで「(市区町村名) こころの相談」「精神保健福祉センター」などで検索してください。

悲嘆の流れ(目安):あなたを責めないための地図

これは“正解の順番”ではありません。前後したり、行ったり来たりします。地図の目的は、 「今の反応が異常ではない」と分かることで、少しだけ安心を増やすことです。

第1段階:ショック・麻痺(数時間〜数週間)

現実感が薄い、涙が出ない、逆に涙が止まらない。“自分が自分じゃない”感覚が出ることがあります。

よくある反応

  • 現実感の低下
  • 食欲低下
  • 動悸・息苦しさ
  • 記憶の抜け
  • 睡眠の崩れ

第2段階:混乱・怒り・罪悪感(数週間〜数ヶ月)

『なぜ』『もしも』が止まらない時期。怒りや自己責任感が強くなりやすいが、異常ではありません。

よくある反応

  • イライラ
  • 後悔のループ
  • 集中力低下
  • 人を避ける
  • 不眠

罪悪感が“危険な自己攻撃”になっている時は、早めの相談が有効です。

第3段階:喪失の痛みが前面に(数ヶ月〜1年)

静かな空虚さ、孤独、意味の喪失。周囲が通常運転に戻るほど、痛みが強く感じられることがあります。

よくある反応

  • 無気力
  • 涙の波
  • 体の重さ
  • 強い寂しさ
  • 引きこもり傾向

第4段階:受容ではなく“再構築”(1年〜)

悲しみが消えるというより、“持ちながら生き方を組み直す”。波が減り、戻れる日が増えていくイメージです。

よくある反応

  • 波はあるが回復が早い
  • 生活リズムの再形成
  • 未来の小さな計画が戻る

LGBTQ+で事情が複雑な悲嘆(排除・孤立がある場合)

パートナーシップが法的に認められていない関係、家族から弔事への参加を拒否される、遺品・住まい・面会の権限で排除される— こうした状況では、悲嘆に加えて孤立と安全の問題が前面に出ることがあります。

優先順位:まず安全、次に孤立を減らす

  • 危険があるなら 110 / #9110、DVなら #8008 などで安全確保
  • “理解される場”につながる(居場所、当事者コミュニティ、相談窓口)
  • 争いで消耗する時は、相談窓口・法律相談の入口を作る

LINE/SNSで探す場合

LGBTQ+向けのLINE相談は実施団体・曜日が変動します。厚労省のSNS相談一覧から、 “今開いている窓口”を選ぶのが安全です(下の相談先一覧)。

相談先(電話 / チャット / SNS)— つながる確率を上げる

“つながらない” は失敗ではありません(切替が正解)

1つの番号が混雑しているだけのことが多いです。「別の窓口」へ切り替えてください。 電話がつらい人はSNS/チャットが有利なことがあります。

危機・緊急(限界、今夜が危ない)

TELL Lifeline(英語)— 電話 / チャット

英語での危機介入・自殺予防・強い絶望感の相談。電話が苦しい場合はチャットも選べます。

電話: 0800-300-8355 / 03-5774-0992

公式: telljp.com/lifeline

混雑でつながりにくいことがあります。つながらない場合は、よりそいホットライン、いのちの電話、SNS相談へ切り替えてください。

よりそいホットライン(一般 / 危機)

悩み全般の相談。強い希死念慮、孤立、DVなどテーマ別の入口が用意されることがあります。

電話: 0120-279-338

公式: since2011.net/yorisoi

混雑時はつながりにくいことがあります。時間を置いて再発信/別窓口へ切替が有効です。

いのちの電話(全国)— ナビダイヤル

全国の『いのちの電話』につながる入口(受付時間は地域で異なります)。

電話: 0570-783-556

公式: inochinodenwa.org

つながらない場合は、公式の地域別一覧から直通番号を確認してください。

SNS/チャット/LINE(電話が難しい時)

厚生労働省『SNS相談』案内(LINE/チャット等の一覧)

LINE等のSNSやチャットで相談できる団体の公式一覧。電話が難しい人のための入口です。

公式: mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/sns/

“今開いている窓口”が一覧から確認できます。まずここから選ぶのが安全です。

SNS相談『生きづらびっと』(LINE公式)

LINEで相談できる窓口の一つ。電話がつらい/声が出ない時の選択肢になり得ます。

公式: page.line.me/eds9972b

対応時間・利用条件は変更される場合があります。公式案内をご確認ください。

自治体の専門相談(地域の窓口へ)

こころの健康相談統一ダイヤル(自治体の専門窓口へ)

精神保健福祉センター等につながる入口。悲嘆、睡眠、パニック、不安、抑うつ、トラウマ反応の相談に。

電話: 0570-064-556

公式: mhlw.go.jp/kokoro/

地域の窓口へ案内されます。つながりにくい場合は自治体サイトで「(市区町村名) こころの相談」でも探せます。

子ども・若者

子どもの人権110番(法務省)

子どもの悩み、いじめ、虐待、家庭内の困りごと。悲嘆で苦しい子どもの相談にも。

電話: 0120-007-110

受付: 平日 8:30-17:15(目安)

公式: moj.go.jp/JINKEN/jinken03_00124.html

事情が複雑な時(DV / LGBTQ+ 等)

DV相談ナビ

DV・安全の相談。悲嘆と同時に家庭内の危険がある場合は、まず安全確保を最優先に。

電話: #8008

公式: soudan.npa.go.jp/

LGBTQ+の居場所:にじーず(10代〜23歳の居場所)

LGBTやそうかもしれない若者の居場所。悲嘆が“理解されない/排除される”時の孤立を減らす足場に。

公式: 24zzz-lgbt.com/contact/

LINE相談を探す場合は、厚労省SNS相談一覧から“今開いている窓口”を選ぶのが安全です。

関連ページ: ご逝去後の手続き葬儀の計画法的な手続き日本 • ヘルプ & サポート

本ページは情報提供を目的としており、医療行為の代替ではありません。危険がある場合は緊急連絡先をご利用ください。

FAQ

悲嘆はどれくらい続きますか?

決まった期限はありません。良くなるとは「忘れる」ではなく、波が少しずつ扱いやすくなることが多いです。 記念日や季節で波が戻るのも自然です。

電話がつながらない時、どうすれば?

別の窓口へ切り替えるのが正解です。SNS/チャットの窓口(厚労省のSNS相談一覧など)へ移動してください。 可能なら翌日の日中に自治体の相談窓口へつなぐのも有効です。

今日どうしていいか分からない時(1つだけ)

水を飲む → 10分の手順(呼吸/冷たさ/接地) → ひとりにならない連絡。危険なら 緊急